初三化学上册

コーポレートガバナンス

取締役会長メッセージ

新たな価値を創造し、持続可能な社会の実現に貢献します

2018年度の取締役会を振り返って
2018年度は計11回の取締役会を開催し、中期経営計画の進捗モニタリングや成長に向けた投資等について活発な議論が展開されました。また、当社グループの中長期戦略のテーマに特化した取締役会においては、フレデリクソン取締役の提案によりMCHCグループのポートフォリオ・マネジメントについて深い議論が交わされました。

MCHCグループを取り巻く状況
近年、気候変動、天然資源の枯渇、廃プラスチック問題、高齢化の進展など、人・社会・地球を取り巻く様々な課題が深刻化しています。一方で、モビリティ・アズ・ア・サービス※1に代表されるように、あらゆるビジネスがデータを基礎にサービス化しており、GAFA※2等プラットフォーマーのビジネスデザインの創出により、従来の「製造業」「サービス業」といった分類は徐々にその意味を失いつつあります。今後は、環境や健康といった広範な社会的課題に対して、科学技術・イノベーションを基盤とした、ものとサービスを組み合わせたソリューションを提供することが基本的なビジネスモデルとなるでしょう。
MCHCグループは、人・社会・地球の持続的発展に向けて、イノベーションの力を結集して社会的課題の解決に貢献する製品・サービスを提供するべく努めてまいりましたが、今後は、グループが有する技術やデータ等を、自社に囲い込むものと外部に公開・共有するものとに戦略的に区別したうえで、国内外の企業、ベンチャー、大学、公的機関とより積極的に連携し、新たな価値を創造してゆく必要があります。

KAITEKI実現をめざして
現在、越智社長を中心に経営執行側が、2050年にめざす社会を想定し、そこから振り返った2030年のあるべき姿をターゲットとしたアクションプランを検討しており、取締役会においても重要テーマの1つとして議論することになります。
本年度から、アクセンチュア株式会社の社長、会長を歴任された程近智氏、弁護士としてグローバルに活躍されている菊池きよみ氏を新たに社外取締役として迎えました。私も取締役会議長として、社外取締役の方々に十分に能力を発揮していただき、多様な視点から本質的な議論ができるよう、取締役会の実効性向上に努めます。引き続き、KAITEKI実現をめざして、取締役会として、経営陣の果断な意思決定を後押しし、企業価値・株主価値の向上を図ってまいります。

※1 モビリティ・アズ・ア・サービス:運営主体を問わず、情報通信技術を活用することにより自家用車以外の全ての交通手段による移動を一つのサービスとして捉え、シームレスにつなぐ新たな「移動」の概念。

※2 GAFA:「Google」「Apple」「Facebook」「Amazon」という4つのプラットフォーマーの頭文字をとって総称する呼称。

2019年9月
取締役会長
小林 喜光

コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方

当社グループは、「人、社会、そして地球の心地よさがずっと続いていくこと」をKAITEKIと表し、KAITEKI実現をビジョンに掲げ、企業活動を通じて、環境・社会課題の解決にとどまらず、社会そして地球の持続可能な発展に貢献することをめざしています。

当社は、KAITEKI実現に向けて、経営の健全性と効率性の双方を高める体制を整備し、適切な情報開示とステークホルダーとの対話を通じて経営の透明性を向上させ、より良いコーポレートガバナンス体制の確立に努めていきます。

2015年6月には、指名委員会等設置会社へ移行し、透明性・公正性の向上、監督機能の強化及び意思決定の迅速化による機動性の向上を図るなど、コーポレートガバナンス強化に向けた取組みを進めています。

ガバナンス体制

当社は、2015年6月の定時株主総会での承認を経て、指名委員会等設置会社へ移行しました。取締役会ならびに指名、監査および報酬の3つの委員会が主に経営の監督を担う一方、執行役が業務執行の決定および業務執行を担う体制とし、経営の監督と執行の分離を進め、経営の透明性・公正性の向上、経営監督機能の強化および意思決定の迅速化による経営の機動性の向上を図っています。

各組織の権限と役割

(取締役会)

取締役会は、中期経営計画、年度予算などの経営の基本方針を決定したうえで、その基本方針に基づく業務執行の決定は、法定の取締役会決議事項を除き、原則として執行役に委任しており、主に執行役の業務執行の監督をしています。

当社は、機能商品、素材及びヘルスケアの3つの事業分野に及ぶグループの幅広い事業に精通した社内出身の取締役に加え、企業の経営者、社会・経済情勢や科学技術に関する有識者、公認会計士、弁護士といった経歴をそれぞれ有する5名の社外取締役を選任し、多様な意見を経営に反映させるとともに、監督機能の強化を図っています。

なお、当社の取締役は20名以内とする旨を定款で定めており、2019年6月25日現在の取締役の総数は、社外取締役5名を含む12名(うち、執行役兼務者3名)となっています。また、経営環境の変化に迅速に対応できる経営体制を構築し、取締役の経営責任とその役割の一層の明確化を図るため、取締役の任期を1年にしています。

(指名委員会)

指名委員会は、取締役候補者及び執行役の指名に加えて、上場会社を除く主要な直接出資子会社(三菱ケミカル㈱及び㈱生命科学インスティテュート)の社長候補者の指名を行います。指名委員は、2019年6月25日現在で社外取締役4名を含む5名です。また、指名過程の透明性・公正性を高めるため、委員長は社外取締役が務めることとしています。

委員会の構成(2019年6月25日現在)
社外取締役 社内取締役
委員長 橋本 孝之
委員 國井 秀子
程  近智
菊池 きよみ
小林 喜光

(監査委員会)

監査委員会は、執行役及び取締役の職務の執行の監査、当社グループの内部統制システムの検証等を担っており、原則として毎月1回開催することとしています。監査委員は、2019年6月25日現在で社外取締役3名を含む5名です。また、常勤の監査委員を2名選定するとともに、監査委員会と会計監査人、内部監査を実施する監査室及び内部統制システム整備の方針策定・推進を担う内部統制推進室が緊密に連携するなどして、監査委員会による監査体制の充実を図っています。なお、社内各部門との十分な連携を確保し、情報収集を円滑に行うため、委員長は常勤の監査委員である社内取締役が務めることとしています。

さらに、監査委員会の職務を補助する組織として監査委員会事務局を置き、監査委員会の指示のもと、監査の補助にあたらせています。監査委員会事務局に所属する従業員の人事(異動、評価等)及び監査委員会事務局の予算の策定については、監査委員会の承認を得ることにしています。

なお、監査委員伊藤大義氏は、公認会計士の資格を有しており、財務及び会計に関する相当程度の知見を有しています。

委員会の構成(2019年6月25日現在)
社外取締役 社内取締役
委員長 浦田 尚男
委員 伊藤 大義
國井 秀子
菊池 きよみ
小林 茂

(報酬委員会)

報酬委員会は、取締役及び執行役の個人別の報酬額の決定に加え、上場会社を除く主要な直接出資子会社(三菱ケミカル㈱及び㈱生命科学インスティテュート)の社長の報酬額を決定しています。報酬委員は、2019年6月25日現在で社外取締役3名を含む5名です。また、決定過程の透明性・公正性を高めるため、委員長は社外取締役が務めることとしています。

委員会の構成(2019年6月25日現在)
社外取締役 社内取締役
委員長 伊藤 大義
委員 橋本 孝之
程  近智
伊達 英文
藤原 謙

(執行役)

執行役は、取締役会の定めた経営の基本方針(中期経営計画、年度予算等)に基づく、業務執行の決定及びその執行を担っています。当社グループの経営における重要事項については、執行役による合議機関である執行役会議で審議のうえ、これを決定し、また、その他の事項については、各執行役の職務分掌を定めることに加え、担当執行役の決裁権限を明確にすることで、適正かつ効率的な意思決定がなされるようにしています。

(執行役会議)

執行役会議は、全ての執行役により構成され、当社及び当社グループの経営に関する重要な事項について審議・決定するとともに、中期経営計画、年度予算等に基づき、当社グループの事業のモニタリングを行っています。

なお、監査委員及び事業会社の社長は、執行役会議に出席し、自由に意見表明ができることとなっています。

コーポレートガバナンスの強化の変遷

時期 実施内容 目的
2006年6月 株式報酬型ストックオプションの導入 役員報酬の株主価値との連動
2013年6月 社外取締役の選任・就任 経営の監督体制の強化
2014年6月 外国人取締役の選任・就任 取締役の多様性の向上
2015年6月 女性取締役の選任・就任
指名委員会等設置会社へ移行
取締役の多様性の向上
経営の透明性・公正性の向上、経営監督機能の強化
2016年6月 社外取締役の増員 取締役の多様性の向上

社外役員の独立性に関する基準

社外取締役は、以下の要件に該当せず、一般株主と利益相反の無い公正かつ中立的な立場で当社経営の監督にあたることができる者を選任しています。

1. 当社の関係者

① 当社グループの業務執行者(業務執行取締役、執行役、執行役員、支配人、従業員、理事、パートナー等をいう。以下同じ)
② 過去10年間において当社グループの業務執行者であった者

2. 主要株主

当社の総議決権数の10%以上を直接若しくは間接に有する者又は法人の業務執行者

3. 主要な取引先

① 当社および当社グループの事業会社(三菱ケミカル(株)、田辺三菱製薬(株)、(株)生命科学インスティテュートおよび大陽日酸(株)をいう。以下同じ)を主要な取引先とする法人※1の業務執行者
② 当社および当社グループの事業会社の主要な取引先※2の業務執行者

4. 会計監査人

当社グループの会計監査人又はその社員等

5. 個人としての取引

当社および当社グループの事業会社から年間1,000万円以上の金銭その他財産上の利益を得ている者

6. 寄付

当社および当社グループの事業会社から年間1,000万円以上の寄付・助成を受けている者または法人の業務執行者

7. 役員の相互就任

当社グループの役員・従業員を役員に選任している法人の業務執行者

8. 近親者等

① 当社グループの重要な業務執行者の近親者等(配偶者、二親等以内の親族又は生計を同一にするものをいう。以下同じ)
② 3から7に該当する者の近親者等
③ 過去3年間において3から7に該当する者

※1 当該取引先が直近事業年度における年間連結売上高の2%以上の支払いを当社および当社グループの事業会社から受けた場合、当社を主要な取引先とする法人とする。
※2 当社および当社グループの事業会社が直近事業年度における年間連結売上高の2%以上の支払いを当該取引先から受けた場合または当該取引先が当社グループに対し当社の連結総資産の2%以上の金銭を融資している場合、当該取引先を当社の主要な取引先とする。

社外取締役の選任理由

氏名 選任理由
伊藤 大義 伊藤大義氏は、日本公認会計士協会副会長を務めるなど、公認会計士として豊富な経験と高い見識を有しています。取締役会では、財務・会計やリスクマネジメント等に関し有益な提言をいただくとともに、経営全般を独立かつ公平な立場から監督いただいています。これらのことから、当社取締役会における経営の基本方針の策定及び経営に対する適切な監督への貢献が期待できるため、社外取締役に選任しています。
また、同氏は、当社が定める独立性の基準を満たしており、当社は同氏を株式会社東京証券取引所の定める独立役員として指定しています。
國井 秀子 國井秀子氏は、会社経営の豊富な経験と情報処理分野における専門知識を有していることに加え、内閣府男女共同参画推進連携会議議員を務めるなど、ダイバーシティ推進に関する高い見識を備えています。取締役会では、女性の活躍推進、科学技術・IT等に関し有益な提言をいただくとともに、経営全般を独立かつ公平な立場から監督いただいています。これらのことから、当社取締役会における経営の基本方針の策定及び経営に対する適切な監督への貢献が期待できるため、社外取締役に選任しています。
また、同氏は、当社が定める独立性の基準を満たしており、当社は同氏を株式会社東京証券取引所の定める独立役員として指定しています。
橋本 孝之 橋本孝之氏は、情報システムに関する製品・サービスを提供するグローバル企業の日本法人で社長、会長を歴任するなど、会社経営の豊富な経験とデジタルビジネスに関する高い見識を有しています。取締役会では、主にグローバル経営、事業戦略、ポートフォリオマネジメントに関し有益な提言をいただくとともに、経営全般を独立かつ公平な立場から監督いただいています。これらのことから、当社取締役会における経営の基本方針の策定及び経営に対する適切な監督への貢献が期待できるため、社外取締役に選任しています。
また、同氏は、当社が定める独立性の基準を満たしており、当社は同氏を株式会社東京証券取引所の定める独立役員として指定しています。
程 近智 程近智氏は、経営コンサルティング及びITサービスを提供するグローバル企業の日本法人で社長、会長を歴任するなど、会社経営の豊富な経験とデジタルビジネスに関する高い見識を有しています。こうした経験や見識を活かして、独立社外取締役として、主に経営経験、科学技術・IT、国際性の観点から、当社取締役会における経営の基本方針の策定及び経営に対する適切な監督への貢献が期待できるため、社外取締役に選任しています。
また、同氏は、当社が定める独立性の基準を満たしており、当社は同氏を株式会社東京証券取引所の定める独立役員として指定しています。
菊池 きよみ 菊池きよみ氏は、企業法務を専門とする弁護士としての高い見識に加え、金融機関における勤務など豊富な経験を有しています。こうした経験や見識を活かして、独立社外取締役として、主に国内外の法規制やリーガルリスクの観点から、当社取締役会における経営の基本方針の策定及び経営に対する適切な監督への貢献が期待できるため、社外取締役に選任しています。
また、同氏は、当社が定める独立性の基準を満たしており、当社は同氏を株式会社東京証券取引所の定める独立役員として指定しています。

社外取締役の活動状況

氏名 活動状況 取締役会などへの出席状況
(2018年度)
橘川 武郎 取締役会では、経営史の視点からの会社経営に関する高い見識とエネルギー産業論の専門家としての経験を活かし、素材分野のリスクやポートフォリオマネジメント等に関する発言を行っています。
また、指名委員会では、経営陣幹部の人事や取締役に期待する役割等を当期の主要議題とし、同委員長として、議事運営を行うとともにその結果を取締役会に報告するなど、その職責を果たしています。報酬委員会では、経営陣幹部の報酬水準や業績連動報酬制度の見直し等を当期の主要議題とし、同委員として適宜発言を行っています。
取締役会 11回/11回
(100%)
指名委員会 5回/6回
(83%)
報酬委員会 7回/7回
(100%)
伊藤 大義 取締役会では、公認会計士としての経験と高い見識を活かし、財務・会計やリスクマネジメント等に関する発言を行っています。
また、監査委員会では、監査計画に基づき、内部統制システムの整備・運用状況や中期経営計画「APTSIS 20」の進捗状況等を当期の重点監査項目とする中、社外監査委員としての職責を適切に果たしています。報酬委員会では、経営陣幹部の報酬水準や業績連動報酬制度の見直し等を当期の主要議題とし、同委員長として、議事運営を行うとともにその結果を取締役会に報告するなど、その職責を果たしています。
取締役会 11回/11回
(100%)
監査委員会 13回/13回
(100%)
報酬委員会 7回/7回
(100%)
渡邉 一弘 取締役会では、検察官、弁護士としての経験と高い見識を活かし、内部統制やコンプライアンス等に関する発言を行っています。
また、監査委員会では、監査計画に基づき、内部統制システムの整備・運用状況や中期経営計画「APTSIS 20」の進捗状況等を当期の重点監査項目とする中、社外監査委員としての職責を適切に果たしています。報酬委員会では、経営陣幹部の報酬水準や業績連動報酬制度の見直し等を当期の主要議題とし、同委員として適宜発言を行っています。
取締役会 11回/11回
(100%)
監査委員会 13回/13回
(100%)
報酬委員会 7回/7回
(100%)
國井 秀子 取締役会では、会社経営の豊富な経験と情報処理分野における専門知識を有していることに加え、ダイバーシティ推進に関する高い見識を活かし、女性の活躍推進、科学技術・IT等に関する発言を行っています。
また、指名委員会では、経営陣幹部の人事や取締役に期待する役割等を当期の主要議題とし、同委員として適宜発言を行っています。監査委員会では、監査計画に基づき、内部統制システムの整備・運用状況や中期経営計画「APTSIS 20」の進捗状況等を当期の重点監査項目とする中、社外監査委員としての職責を適切に果たしています。
取締役会 11回/11回
(100%)
指名委員会 6回/6回
(100%)
監査委員会 13回/13回
(100%)
橋本 孝之 取締役会では、会社経営の豊富な経験とデジタルビジネスに関する高い見識を活かし、主にグローバル経営、事業戦略、ポートフォリオマネジメントに関する発言を行っています。
また、指名委員会では、経営陣幹部の人事や取締役に期待する役割等を当期の主要議題とし、同委員として適宜発言を行っています。
取締役会 11回/11回
(100%)
指名委員会 6回/6回
(100%)

取締役および執行役の報酬決定方針

取締役と執行役の報酬は別体系とし、以下の考え方に基づき、報酬委員会が決定しています。

報酬額

区分 支払人員(名) 報酬等の支払額(百万円)
基本報酬 業績報酬 合計
取締役(社内) 6 223 52 275
取締役(社外) 5 71 71
執行役 7 304 144 448
合計 18 598 196 794

(注)
1. 当社及び当社子会社が役員に支払った報酬等の合計額を上記の報酬等の支払額として記載しています。
2. 当社が支払った報酬等は、取締役11名に対して343百万円(うち社外取締役5名に対し71百万円)、執行役7名に対して430百万円です。
3. 当社は、執行役を兼任する取締役に対しては、上記の方針のとおり執行役として報酬等を支払っています。
4. 取締役(社内)に対する業績報酬は、前期に執行役を務めていた取締役に対し、執行役在任時の業績報酬として支給された現金賞与及びストックオプションです。
5. 執行役に対する業績報酬は、当社が支払った現金賞与及びストックオプション、並びに当社子会社が支払った現金賞与による報酬です。
6. 当社は、2018年6月6日開催の報酬委員会で、役員報酬BIP信託を用いた株式報酬制度を導入することを決議しており、本制度の導入に伴い、2019年度(第15期)以降は、新規に株式報酬型ストックオプションの発行を行わないこととしています。